読書三昧な日々

大山健太郎の快適読書ライフのブログです。

電子書籍がもたらす読書ライフ: 夏休みのキャンプファイヤーの思い出とキンドル・・・。

f:id:d-mado:20160123180448j:plain 電子書籍がもたらす読書ライフ キャンプファイヤーとキンドルの関連性

電子書籍がもたらす読書ライフ 黒船襲来、電子書籍元年など、一部のマスコミや出版業界まわりの騒ぎが静まった今、電子書籍が本来もたらす意味とは一体何なのか、電子書籍ユーザーの視点から考えてみました。夏休みのキャンプファイアーとキンドルの関係とは?意外なストーリーが展開します。

子供の山の上学校に参加した時の経験談

小学校の夏休みの一番楽しい思い出の1つにキャンプファイアーがあります。これは、おとなになってからも同じです。親となってから子供のキャンプファイアーに参加するのは、また懐かしい思い出となって子供の頃とはまた違った一生忘れられない経験となります。

私の二人の子供が通った学校は一学年二クラスの小さな学校でした。恵まれたことに、この学年全体で福島県の山間部にある校舎で、毎年8月に開催される山の上学校に参加します。これに、ワクワクで保護者のボランティアとして参加しました。

朝早くからのバスで到着し、すぐに子どもたちに付き添って昼間のハイキングです。山の強い日差しで疲れた後に風呂に入りみんなで夕食して、夜のプログラムをしてから就寝。二日目も同じように遠出をして風呂と夕食。

そしてクライマックスは、澄み切った満天の星空の下でのキャンプファイアーです。

そそくさと集まった子どもたちが輪になって囲むのは、高く積み上げられた薪の山。みんなが見ている前で、先生が火を付けて徐々に燃え上がっていきます。グループで寸劇をしたりしりとりをしたり・・・。

意外な男の先生が、実はギターが上手かったりして。子供も大人も、みんなが声を合わせて合唱です。そして、ドボルザーク新世界よりから「遠き山に日が落ちて」が誰ともなく自然と歌われ始めるような雄大な雰囲気に包まれていきます。

次第に夜もふけて、高く燃え上がるキャンプファイアーの火が周りのみんなをオレンジ色に照らして、参加した自分自身も子供に帰ったような錯覚に襲われます。

燃え上がる火から伝わってくる灼熱、回りの雰囲気に引き込まれるような感覚、口ずさむ歌ととなりの子どもと繋いだ手の感覚、そして一体感・・・。

こういった素晴らしい経験やストーリーの共有は、昔から様々な方法で引き継がれてきました。大昔であれば、年寄りが子供に語り部となって昔話をしたかもしれません。

おとなになってからも、子供の時の経験を呼び覚ますことができます。活字と印刷が生まれてからは、それは本となって手にすることができるようになりました。

そして今、紙の本は電子書籍となって新しい未来が始まろうとしています。

キンドルとキャンプファイヤーの関係

最近、この電子書籍にハマっています。そして、よく目につくキンドルのロゴを見ていて感じたことがあります。キンドルのロゴでは、夕闇迫る黄昏時に子供が樹の下で本を読んでいます。

よく考えるとアレって思いますが、キンドル電子書籍リーダーを手にしているのだったら読めるのかもしれません。

本来、キンドルには火をつけるという意味があるそうです。(このブランド名が公表された時、アマゾンは本に火をつけて燃やしてしまうとからかわれたそうです。)

このことを読んだ時、キャンプファイアーのことが何故か思い出されました。この言葉の派生として、キンドリングといえばキャンプファイアーの口火となる焚き付けのことを言うようです。新聞紙やわらのような燃えやすい物を使います。

私の感覚的には、より燃えやすい「ほくち」と呼ばれる柔らかな糸や干したもぐさのようなものに火打ち石で火をつけるときを思い出します。

キンドルのもう一つの意味は、感情に火をつけることです。つまり、本を読むことで、人生が変わるような感動や情熱を覚えることです。

このキンドルについては逸話があります。もう随分前ですが、キンドルの開発が始まった当初、Lab126と呼ばれるアマゾンの開発チームは外部のコンサルタント会社のクローナン社に新しい電子書籍のブランドの命名を依頼しました。

マイケル・クローナンと彼のパートナーであり妻のカリン・ヒンマは、新規製品が持つ将来の可能性をアマゾンがどう伝えるべきかを話し合いました。このプロジェクトの発表にあたって、アマゾンのCEOジェフ・ベゾスは読書体験の未来について語りたかったからです。

キンドルは、ノルウェー語でキャンドルから派生した言葉とも言われています。「キンドルは、古くから文学で使われてきた言葉です。本は読者に感動を与え、人生の転機となるような潜在的な力を本来持っています。

ともし火であり火付け役としてのキンドルという言葉以外には、うまく当てはまるそれは見つからなかった。」とカリンは当時語っていました。

電子書籍がもたらす読書ライフ

ほんの数年前は、電子書籍元年と言われました。いや、実は日本で電子書籍を立ち上げようとした歴史は短くはありません。

そしてつい最近まで、黒船襲来とか規格や電子書籍を読む端末の比較、そして日本対外資の競争のような話題ばかりが目についていました。しかし、それは本来電子書籍を読む読者の視点に立った議論では全くありませんでした。

フォーマットや著作権など、電子書籍をめぐる技術的な課題は大幅に解決されてきました。最新のグローバルスタンダードの電子書籍形式では、動画やアニメ、音声など、インターネットで出来るほぼ全てが電子書籍でもできるようになりました。

最近話題の村岡花子が言ったように、どんなに苦しい時でも本を読めば想像の翼を広げることができる。青春のひとときには、ガツンと高い鼻をへし折られて人生の転機となることもあります。母親に初めて絵本を読んでもらった子供の時のような嬉しさ。

そういった紙の本が伝えてきた以上のものを、これからの電子書籍電子書籍リーダーやそれを取り巻く様々な環境が創りだして読者に与えることができるのでしょうか?本の著者は?出版社は?今後生まれる新しいサービスは、本の感動と将来をどう作り出していくのでしょうか?

山の上学校でのキャンプファイアー。その場の経験と燃え上がる炎を取り囲む子どもや大人たちの一体感やつながり。そんな感動を、この電子書籍は生き生きと伝えることができるはずです。

昔夢見た未来は今ここにあるのだけれど、それを今手にした子どもや大人にとって、それはまだ始まったばかりの未来のように思えるのです。

 

いかがでしたか?あなたは、電子書籍にどのような期待感を持っていますか?今後、どのような読書ライフを楽しみたいと考えていますか?

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